鶴川駅は住みやすい?東京都内・各停のみの穴場駅町田市の静かな住宅地で暮らす治安・家賃・住環境


目次

鶴川駅の住みやすさ総合評価

東京都町田市にある、という事実を最初に言っておく必要がある。

神奈川の各駅を追いかけてきたこのシリーズで、鶴川は初めて「東京都に戻る」駅だ。住所は東京都町田市鶴川にもかかわらず、雰囲気は神奈川の郊外住宅地に近い。これは地形のせいでもある。鶴見川が流れ、畑と住宅地が混在し、丘陵の起伏が残る。電車から降りたときに漂う緑の匂いを「癒される」と表現する住民が多い。

小田急電鉄の鶴川駅周辺には、単身者向けの1Kや1DK、1LDKといった間取り中心の物件が多く、ファミリー向けの2LDKや3LDKの物件も点在している。駅から徒歩7〜15分圏内に物件が多く見られ、特に物件が集中するエリアは鶴見川を境として南北に分かれており、家賃は6万円台〜8万円台が主流となっている。

街の核心にあるのは「ちょうどいいサイズ感」だ。上り方面二つ先に新百合ヶ丘駅と下り方面二つ先に町田駅があり、買い物やお出かけには割と便利な駅。快速急行などの乗り換えにも主要駅と遠からずスムーズで利用しやすい。鶴川駅自体はのんびりしていて、周辺は緑も多く、電車から降りた時の緑の匂いには癒される。

二方向それぞれ2駅という位置は、地味に使い勝手がいい。新百合ヶ丘のイオン・映画館には2駅で出られ、町田のJR横浜線・東急線への乗り換えも2駅。この「大型拠点に近い各停駅」という構造が、鶴川の家賃を抑えながら生活利便性を維持させている。

一方で、正直に言うと「駅周辺で遊べる場所がない」という声が複数ある。鶴川駅付近においても娯楽と言えるような施設はなかったので、飲み屋さんで娯楽を楽しむぐらいだった。あとはノジマなどの生活家電購入には困らない利点はあったが、娯楽のワードは厳しいと思う。生活インフラは揃っていて、でも娯楽はほぼない。柿生と同じ構造だが、こちらは東京都の住所でその水準が実現できる点に意味がある。


鶴川駅の治安は大丈夫?

数字で見ても、体感で見ても、治安は良い。

鶴川駅周辺は町田市の中でも治安が良好なエリアとして知られている。特に鶴川1〜6丁目の犯罪発生率は0.2%〜0.4%と非常に低く、粗暴行為や侵入・窃盗被害も少ない安全な地域だ。住宅街は静かで、夜間の安全性についても住民から良好な評価を得ている。

鶴川の家賃相場は町田市の平均より低くなっている。どのデータを見ても、鶴川駅は大きな問題がなく治安の面から見ると住んでも問題ないと考えている。

住んでいた人の声では「子どもがいないのでなんともわからないが、とにかく治安が良い街なので、安心して子育てができるのではないかと思う」という評価が出てくる。地域の顔ぶれを見ると、鶴川女子短期大学・和光大学といった学校が集まっているため、学生が多いエリア。ただし、近隣にフェリシア学園があり登園が自転車禁止となっていたので大半の方が親族の送迎やバスの利用。その為なのか学生は比較的に少なく騒ぐような方もいなかったので静かに暮らすことができたという声も。大学がある割に学生の存在感が薄い、というのは、学生が地元で過ごさずキャンパス周辺のみで完結していることを示唆している。

一点だけ気になる情報がある。駅前にパチンコがあるのはちょっと減点だが。治安に直結する問題ではないが、駅前の雰囲気として気にする人は事前に確認しておくといい。

属性別の整理:

  • 女性の一人暮らし → 犯罪発生率が低く、静かな住宅街が広がる。夜道は住宅街の街灯確認を事前に行うこと
  • 学生 → 大学が近いが「静かな学生街」という印象。騒がしさより落ち着きが勝っている
  • ファミリー → 犯罪発生率の低さとファミリー向け物件の多さから、子育て世帯に人気が高い
  • 全般 → 駅前の車の渋滞が週末に発生する。自転車・徒歩での帰宅ルート確認を内見時に行うこと

鶴川駅の家賃相場と賃貸事情

東京都の住所で、ワンルーム5〜6万円台。この一点で、鶴川の経済的な意味は大きい。

単身者向けのワンルーム・1Kでは約5〜6万円、1DK・1LDKでは約7.5〜9万円。ファミリー向けの賃貸物件の家賃相場は、2DK・2LDKで約6〜7.5万円、3DK・3LDKでは約9.5〜13万円。

間取り別 家賃相場(鶴川駅 徒歩10分以内)

間取り家賃相場(目安)主な入居者層
1R5〜7万円学生・節約重視の単身者
1K5〜7万円一人暮らし全般
1DK7〜9万円ゆとりある単身・同棲候補
1LDK7〜10万円同棲・二人暮らし
2LDK9〜13万円カップル・ファミリー
3LDK以上13〜18万円ファミリー向け

家賃は1万円台〜25万円台と幅広く、なかでも6万円台〜8万円台が主流。築年数は築15年〜築30年の物件のほか、新築の物件が探しやすいのが特徴。

「東京都」であることへの住所的なプレミアムが家賃に上乗せされそうなものだが、各停のみ・急行なしという交通上の評価が抑制している。同じ小田急沿線で比べると、新百合ヶ丘や柿生と横並びか、若干安い水準。「東京都で6万円台の1K」という希少な組み合わせを、鶴川は静かに実現している。

鶴川の家賃相場は町田市の平均より8%低い。町田市の中でも割安なポジションであることが数字でも裏付けられており、「町田市に住みたいが家賃を抑えたい」という人の合理的な選択肢になっている。

商業・買い物環境:鶴川駅周辺はカフェ、飲食店、コンビニが多いことや、スーパーが2つあるので選択肢が多く助かっている。さらに「マルエツ鶴川店」や「ミニコープ鶴川店」などのスーパーマーケットや、飲食店が豊富なエリア。駅から約20分、バスでは約9分の場所にある「JAアグリハウス鶴川」には地元の牛乳やヨーグルト、新鮮な農産物などが揃っている。地元農産物の直売所があるのは、郊外ならではの強みだ。

ファミリー向け物件の傾向:鶴川駅の中古マンションで最も多い間取り割合はファミリー向け(3K〜3LDK)が61%。築年数は1980〜1989年建造が最多だが、築5年以内の物件も11%存在。一人暮らし向き(1K〜1LDK)の中古価格は中央値1,135万円と手頃な水準。購入を視野に入れたファミリーにとっても、価格帯の現実感がある。


鶴川駅のアクセス・通勤利便性

各停のみ——という事実に、毎回ため息をつく人が多い。だが、この駅のアクセスは「各停しかない」という条件だけで判断すると、大きな誤解を生む。

一本で最短35分程度で新宿に行くことができて便利。帰りは新宿始発なので待てば必ず座れるのもありがたい。また、町田駅までのアクセスも良く、2駅隣で約7分で到着する。こちらもJR横浜線が通っているので乗り換え等便利だし、買い物等しやすいのでしばしば行っている。

「新宿始発で必ず座れる」という事実は、毎朝の通勤品質を決定的に変える。新宿から乗り込む各停は比較的空いており、鶴川に着くまで座席に余裕がある時間帯も多い。読売ランド前・生田の項目でも書いたが、「速く着く」と「座って着く」は別の快適さであり、鶴川は後者を選べる環境だ。

主要駅へのアクセス一覧

目的地路線・手段所要時間の目安
新宿小田急線(各停)約35〜40分
新百合ヶ丘小田急線(各停)約8〜10分
柿生小田急線(各停)約3分
町田小田急線(各停)約7分
玉川学園前小田急線(各停)約4分
渋谷各停→新宿または町田乗換約50〜55分
横浜各停→町田→JR横浜線約45〜50分
表参道各停→千代田線直通約50分
市が尾(東急田園都市線)バス約25〜30分

注目したいのはバス路線の充実だ。バス便も各沿線行き充実していると思います。さらに柿生の記事でも触れたが、東急田園都市線の市が尾・青葉台方面へのバスが使えることで、小田急線だけに依存しない移動が可能になる。渋谷方面への通勤者がバスで田園都市線に出るルートを使う住民も一定数いる。

一方でネガティブな声も正直に伝える。車通勤で三輪町から町田方面に向かう際には交通渋滞が酷く、裏道も限られている為、車利用は不向きとされる。また土日は日中駅前は車の渋滞が結構あった。小田急線の各停沿線特有の「電車は来るが道路は混む」という問題が、週末の行動に影響する場面がある。


鶴川駅はどんな人に向いている?

シンプルに言うと「東京都の住所にこだわりながら、静かさと手頃な家賃を優先する人」が最もフィットする駅だ。

一人暮らし向きか?

向いている。1K 5〜7万円という水準は、東京都の住所としてはかなり抑えられている。営業時間の長いスーパーや惣菜店、コンビニエンスストアもあるため、仕事で帰りが遅くなりがちな方でも住みやすい環境。ただし、娯楽を地元で完結させることは難しい。外食・遊びは新百合ヶ丘か町田に出ることが前提になる。それを習慣として受け入れられるかどうかが、この駅との相性を決める。

カップル・同棲向きか?

向いている。1LDKで月7〜10万円という水準は、二人で割れば一人4〜5万円の負担。鶴見川沿いの散歩、茅葺き屋根の歴史ある家や四季折々の風景を楽しめる「旧白洲亭 武相荘」など、休日の過ごし方に「文化的なゆとり」を求めるカップルには響く環境がある。地元でデートする場所は少ないが、2駅で新百合ヶ丘・町田に出れば映画館・大型ショッピング施設が揃う。

ファミリー向きか?

かなり向いている。賃貸物件の周辺には公園が多く、保育園・幼稚園も点在しているので、小さなお子さんのいるファミリーにおすすめ。また駅前に一通りの病院も揃っていますので、安心。東京都の行政サービスが使える点は、神奈川県川崎市と比較する場合に重要な差になる。町田市の子育て支援制度が適用され、東京都の医療費助成も受けられる。


鶴川駅のメリット・デメリット

住んでよかった点

  • 新宿へ最短35分・帰りは新宿始発で確実に座れるという通勤の質が保たれている
  • 東京都町田市の住所で1K 5〜7万円という、23区外都内でも低水準の家賃
  • スーパーが2つあり、カフェ・飲食店・コンビニも揃う日常の買い物環境
  • 「JAアグリハウス鶴川」で地元の新鮮な農産物・乳製品が手に入る郊外ならではの恩恵
  • 鶴川1〜6丁目の犯罪発生率が0.21%〜0.49%と非常に低く、町田市内でも安全なエリア
  • 新百合ヶ丘まで2駅・町田まで2駅という2方向の主要拠点へのアクセスが確保されている
  • 東急田園都市線へのバスルートがあり、渋谷・横浜方面への代替ルートが使える
  • 「旧白洲亭 武相荘」など文化・歴史的なスポットが徒歩圏内にある
  • 東京都の行政サービス・医療費助成・子育て支援が利用できる(神奈川県との差)
  • 2031年度完了を目指す鶴川駅周辺再整備事業が進行中で、今後の変化に期待できる

住んでみてわかった不満点

  • 急行・快速急行が通過する各駅停車のみの停車で、速達移動には乗り換えが必要
  • 娯楽施設がなく、飲み屋くらいしか地元で楽しめる場所がない
  • 駅前の渋滞が週末に発生しやすく、車での外出には注意が必要
  • 公園などの設備が少なく、子どもが走り回れる場所がないという子育て世帯の声がある
  • 駅から徒歩7〜15分の物件が多く、駅近物件の選択肢が限られる
  • 再開発が始まっているが工事期間中の仮設・工事車両の往来が生活動線に影響する
  • 坂道が多い住宅街エリアでは、夜間に街灯の少ない道がある
  • 駅前にパチンコがあるという駅前環境が気になるという声も
  • 各停本数が時間帯によって間隔が開き、深夜帰宅時の待ち時間が発生しやすい

鶴川駅をおすすめしない人

向いていない人のパターンを率直に書く。

新宿まで30分以内・急行で一気に出たい人。各停のみで新宿まで35〜40分は、急行停車の新百合ヶ丘(20分)と比べると20分ほどの差がある。毎日の積み重ねで体力・精神的なコストが変わってくる。急行・快速急行を使いたいなら、新百合ヶ丘か町田を選んだほうが明確に快適だ。

地元で娯楽を楽しみたい人。映画館・ライブハウス・大型ショッピングモールは鶴川にない。週末に地元で過ごす選択肢が少ないことは、繰り返し住民から言及されている。2駅先に出れば解決するが、「その2駅を面倒と感じない人かどうか」を自問してほしい。

週末に車で気軽に外出したい人。車通勤で三輪町から町田方面に向かう際には交通渋滞が酷く、裏道も限られている為、車利用は不向き。週末の駅前渋滞も相まって、車を持っていても活かしにくい環境だ。

駅近の物件に住みたい人。駅から徒歩7〜15分圏内に物件が多く見られ、徒歩1〜5分圏内の物件は散見される程度。駅直近の物件の絶対数が少ないため、「徒歩5分以内絶対」という条件では選択肢がほぼなくなる。駅からの距離を広げて探すか、バス利用を前提にするかの判断が必要だ。


鶴川駅の将来性と再開発情報

鶴川の将来を語るうえで、再整備計画は外せないトピックだ。

町田市は2016年に策定した「鶴川駅周辺再整備基本方針」に基づき「鶴川駅周辺再整備事業」を進めている。2031年度の完了を目指し、線路南側の新しい街づくりと北側の再編、自由通路と橋上駅舎の整備が計画されている。北口広場は2024年度に暫定使用開始、2027年度末に正式使用開始予定だ。

現在最寄り駅(鶴川)周辺も改修しており、お店も増えるみたいですので、将来より住みやすくなると思います。という住民の言葉の通り、街が変わりかけているタイミングに鶴川は差し掛かっている。橋上駅舎の整備で南北の行き来が楽になり、駅前広場の整備で利便性が向上すれば、今の「各停のみの地味な駅」というイメージは塗り替えられる可能性がある。

不動産価格の動向も注目だ。鶴川駅の坪単価を3年前と比べると+10%変化している。東京都市部全域・沿線どちらと比較しても標準的な変化率のエリアだ。極端な値上がりではなく安定した上昇——これは投機的な需要でなく実需が支えている健全な市場の動きと見ていい。再整備事業が完成すれば、この上昇が加速する可能性がある。

東京都町田市という住所の持つ行政サービスの優位性は、今後も変わらない。神奈川側の駅と比較すると、東京都の医療費助成・子育て支援・教育制度の選択肢が広がる点は、長期居住を選ぶファミリー層にとって無視できない差として残り続ける。


まとめ|鶴川駅はこんな人におすすめ

この沿線を新宿方面から追いかけてきた読者には、ひとつの構図が見えているはずだ。都心に近いほど家賃が高く便利で、離れるほど静かで安くなる。鶴川はそのグラデーションの中で、「東京都の住所を保ちながら、郊外の家賃と静けさを手に入れられる最後の駅に近い場所」という位置にある。

小田急鶴川駅は各駅停車の駅ですが、上り方面二つ先に新百合ヶ丘駅と下り方面二つ先に町田駅があり、買い物やお出かけには割と便利な駅。鶴川駅自体はのんびりしていて、周辺は緑も多く、電車から降りた時の緑の匂いには癒される。

この一文に、住んでいる人の満足感がよく詰まっている。

住んで納得した人のパターン: 新宿始発で必ず座れる通勤を確保しながら、帰宅後は静かな住宅街に戻りたかった単身者。東京都の行政サービスを活かしながら、家賃を町田市水準に抑えたかったファミリー。2031年の再整備完成後を見越して今の価格水準で動いた購入検討者。JAアグリハウスで野菜を買い、武相荘の庭を散歩する休日を「豊かさ」と感じられた人。

後悔した人のパターン: 週末の地元完結度の低さに、想定以上の外出コスト(時間・交通費)がかかった。駅から徒歩15分の物件を選んだが、坂道との組み合わせで毎日の移動が体力を削った。再整備工事が始まり、完成を待つ間の工事の騒音・視覚的な雑然さが気になり続けた。各停のみという制約が、急いで都心に出たい日に毎回ストレスになった。

鶴川は「今まさに変わりかけている街」だ。再整備前の静かな時期に住み始め、街が完成していくのを地元目線で眺める——そういう体験を「面白い」と感じられる人にとって、今この瞬間の鶴川は特別なタイミングにある。

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